
2026年8月18日(火)〜21日(金)、FuJI:AIプログラムの幕開けとなる3泊4日の「スタートアップキャンプ」が開催されました。2024年に始まったFuJIに、今年は実践的なAI活用のプログラムを加えてFuJI:AIとして新たに生まれ変わりました。
キャンプ会場に集まったのは、選考を通過したやる気にあふれる学生たち。初めて出会う仲間ばかりの環境で、最終日のプレゼンに向けてAIを活用したアイデア出しや顧客設計、ユーザーヒアリングまで、たった4日間で挑戦しました。
特別講義には元プロサッカー選手の起業家や株式会社MIXI取締役など豪華な講師陣が登壇。加えて、FuJIの1期生・2期生もサポーターとして連日参加し、積極的な交流を通して縦の繋がりも生まれていました。これから約7ヶ月に渡るFuJI:AIプログラムに相応しいキックオフとなりました。
スタートアップキャンプについて
日程:8月18日〜21日
会場:SHIP(静岡市)、あざれあ(静岡市)
内容:講演(鈴木啓太氏、村瀨龍馬氏)、講義、グループワーク、ユーザーヒアリング、プレゼン大会、1期生・2期生との交流など
1日目:元サッカー日本代表の起業家に夢の叶え方を聞く
初日の午前中はオリエンテーションとチームビルディングのためのグループワークを行いました。FuJI:AIを主催する静岡県産業イノベーション推進課内藤課長による開幕宣言と運営の株式会社RePlayceの山本代表によるプログラム説明から始まり、「マシュマロチャレンジ」というマシュマロとパスタを使って、どのチームが一番高いタワーを作ることができるかを競う企画に挑戦し、参加者同士の仲を深めました。


ランチタイムを挟み、FuJI:AI生同士の交流をさらに深めたあとは、午後の特別講義です。
静岡県出身の元サッカー日本代表選手で起業家の鈴木啓太氏が登壇し、夢を叶えるまでの道のりを語りました。「大きな夢や目標を持ち、逆算して行動すること」や「目標を周囲に宣言すること」の大切さを伝え、学生たちの心を揺さぶりました。

さて、いよいよ本格的にプログラムが始まります。「顧客と課題」がテーマの講義では、新規事業が生まれるまでのプロセスを解説し、実際に新規事業アイデアを生み出すワークに取り組みました。仲間と意見をシェアしながら、大事なポイントを学びました。

2日目:AI×アイデア創出に挑戦
2日目はAI時代のアイデア創出を実践します。午前中はFuJI:AIプログラムの行動規範となる「FuJIの心得」を学びながら、AIの活用方法を学びました。
午後は株式会社MIXI取締役の村瀨龍馬氏が登壇する特別講義。AI時代のものづくりについての実践的な指導や、人間がAIを活用することによる様々な可能性について語られました。アプリサービスや大規模プロダクトの開発に関わってきた経験に基づく貴重なお話に、学生からも次々と質問が飛び交いました。


その後も引き続き、AIの活用方法について学びを深めていきます。GoogleのAI「Gemini」のカスタムAI作成機能を活用し、壁打ち役やペルソナ役として特化させたカスタムAIを作成しました。後半のワークでは作成した「ペルソナGem」を活用し、具体的な顧客ペルソナ設計を進めました。

3日目:AIプロトタイピングで加速する、アイデアを形にする超集中ワーク
3日目はいよいよアイデアを形にしていきます。AIを使ったプロトタイプの作成、実際のビジネスモデルの勉強、最終日のプレゼンに向けた資料作成や練習。前半2日間に比べ、よりハードなスケジュールとなりました。
午前中はビジネスに関する知識のインプットの時間です。サービスの提供価値とは何か、顧客の課題にどのような解決策を提供できるのか。また、インサイトとユーザーヒアリングの考え方や重要性も理解しました。顧客の心理を掴むのに必須でありながら一筋縄ではいかないヒアリングについて、講師は「行動と理由を引き出す」「理由を深掘りする」といったコツや、SNSを活用することの有効性について伝えました。

今年は実際にユーザーヒアリングをする代わりに、AIでプロトタイプを作って仮説検証を進めていきます。午後はAIと対話をしながらサービスを具体化し、Gemini Canvas(AIが生成した文章やコードを同一画面上で直接編集・確認できる、専用の作業スペース)で自由にアイデアを形にしました。


4日目:4日間の集大成!渾身のプレゼン大会
ついに最終日はプレゼン大会。4日間の集大成を見せるこの日のために、どのチームも全力で仕上げてきました。
プレゼンでは、学生向け資産管理アプリや、農家と消費者が直接つながる新しい地産地消プラットフォーム事業など、各々の渾身のプレゼンが披露されました。AIを活用してワークに取り組んだことで、よりアイデアの幅が広がったように感じます。そのため、ターゲットも多岐に渡り、看護師、母親、製造業に勤める技能実習生など、様々な立場の方に向けたサービスのアイデアが生まれました。



全てのプレゼンと審査が終了し、いよいよ審査結果発表が行われました。会場に緊張が走るなか、晴れて最優秀賞に選ばれたのは山内さん。不安なく生活できる世界を目指し、「認知症の高齢者を家で介護する家族のための次世代の遠隔見守りサービス」を考案しました。審査員のコメントは「顧客と課題が具体的で、ビジネスとしての実現可能性もある。」との高評価でした。顧客の課題に寄り添い、サービスの提供価値をよく考えた成果と言えるでしょう。

まとめ
プレゼン後はチームでリフレクションを行い、本プログラムを通しての学びや気づきをシェアしました。また、この先の活動に向けた行動計画の作成にも取り組み、7か月後の自分を想像しました。
FuJI:AIプログラムはまだ始まったばかりです。スタートアップキャンプ終了後のアンケートでは、「自分たちの考えた事業にたくさんの穴が見つかり、悔しさからリベンジに燃えている」「12月の中間プレゼンでは最優秀賞を取りたい」といったやる気に溢れた声が寄せられました。まだまだ伸びしろしかない学生たちの成長が楽しみです。
次回は9月9日のスキル講座「ユーザーヒアリングの極意」です。学生たちの7ヶ月間の挑戦、ぜひ一緒に見届けてください。